表参道
禊祓詞
高天原に神留まり坐す神魯岐神魯美の命以ちて皇御祖神伊邪那岐命筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原に御禊祓ひ給ふ時に生れ坐せる祓戸の大神等諸々の枉事罪穢を祓ひ賜へ清め賜へと申す事の由を天津神国津神八百萬の神等共に天の斑駒の耳振り立てて聞こし食せと恐み恐みも白す
最要祓
高天原に神留まり坐す皇親神漏岐神漏美の命以ちて天津祝詞の太祝詞の事を宣れ此く宣らば罪と云ふ罪咎と云ふ咎は在らじ物をと祓ひ賜ひ清め賜ふと申す事の由を八百萬の神等諸共に左男鹿の八の耳を振り立てて聞こし食せと白す
神通自在心源清浄祓
高天原に神留まり坐す皇親神漏岐神漏美の命以ちて魂の日月の光を和らげ賜ふが如く身心は天地の元気に通はしめ賜ふが如く身は安く言は美はしく意は和らぎて諸々の悪業煩邪念猛慮をば日向の小戸の檍原の下瀬の弱く和柔ぎたる潮の如く罪と云ふ罪咎と云ふ咎は在らじと祓ひ賜ひ清め賜ふ事の由を左男鹿の八つの耳を振り立てて聞こし食せと白す
ひふみ祓
一(ひと)二(ふた)三(み)四(よ)五(いつ)六(むゆ)七(なな)八(やは)九(ここの)十(とをなりけりや)布瑠部由良由良止布瑠部
ひふみ祓詞
ひふみよいむなやこともちろらねしきるゆゐつわぬそをたはくめかうおゑにさりへてのますあせえほれけ
一切成就祓
極めて汚濁き事も滞り無ければ穢濁きはあらじ内外の玉垣清し浄しと白す
三種大祓
遠祖神恵み給め祓ひ給へ清め給へ
六根清浄大祓
天照坐皇大神の宣はく人は即ち天下の神物なり須らく静め謐まることを掌るべし心は即ち神明の本主たり心神を傷ましむる莫かれ是の故に目に諸諸の不浄を見て心に諸諸の不浄を見ず耳に諸諸の不浄を聞いて心に諸諸の不浄を聞かず鼻に諸諸の不浄を嗅いで心に諸諸の不浄を嗅がず口に諸諸の不浄を言ひて心に諸諸の不浄を言はず身に諸諸の不浄を触れ心に諸諸の不浄を触れず意に諸諸の不浄を思ひて心に諸諸の不浄を想はず是の時に清く潔よき偈あり諸諸の法は影と像の如く清く浄よければ仮にも穢がるることなし説を取らば得べからず皆因よりして業とは生る我が身は即ち六根清浄なり六根清浄なるが故に五臓の神君安寧なり五臓の神君安寧なるが故に天地の神と同根なり天地の神と同根なるが故に万物の霊と同根なり万物の霊と同根なるが故に為す所願として成就せずと云ふことなし無上の霊宝神道加持
新撰禊祓詞
高天原に事始め賜ひし皇大神等は幽事の根元を知ろし食す泉津下方に坐します神等は荒び来たらむ悪事を知ろし食す祓戸に坐す皇神等は其の悪を祓へ退け賜ふ事を始め賜ひき故世間に生ひ出づる人と云ふ人は天津御法の随に國津御法の随に神習ひに習ひ神祝ぎに祝ぎ仕へ奉るべきを祥無き人草に相はり相口会ひて過ち犯せる罪咎は子産み交合病月経死亡穢に立ち触れ或は物食ひする随に不慮る穢はしき火水にい行き障らひ家にも身にも汚らへ過まてらむを由々しみ畏こみて赤膚に水掻き清め斎衣取り装ほひ斎帯取りらし稜威の斎床に慄進まり打ち鳴らせる手も樛亮に言揚げ仕へ奉れば遺れる枉は彼方の野辺に枯れ臥さむ燃草刈り集めてR彦の御荒びに風の共焼き払ふ事の如く速川の瀬に居る魚網張り渡し漁りきためて海中に持ち出だし大魚が咽喉に加々呑ません事の如く祓へ申し清め申す事の由を皇神等の御諾ひ相ひ聞こし食して某が赤き真心を深く悠く憐れみ賜ひ愛み賜ひて朝に異に疎び荒び来む悪事の上より来らば天の衢に注連引き延えて青雲の退き立つ極みに遂ひやらひ下より来らば伊夫耶が堺に千曳き岩曳き塞えて片隅の國辺に遂ひ退け払ひ給ひて夜の守日の守に幸はへ給へと恐み恐みも白す
大道奉仰詞
掛けまくも畏き天祖の大御神此の國中に生れましてより御子を産み給ひ孫を生ましめ給ひ曾孫を生ましめ給ひ玄孫を生ましめ給ひ尚ほ其末の御血統の長く連続きて当代に我が祖父に及び我が祖母に及び我が父に及び我が母に及び今や吾れにぞ及びたる父母吾れを生み給ひ御身を劬ましめ給ひけむ御心を労ましめ給ひけむ父吾れを養ひ吾れを育て吾れを愛でては烏羽玉の夜とだになく昼ともあらず我が頂頭を撫で給ひけむ母吾れを抱き 吾れを負ひ吾れを顧み介添ひし夜は夜もすがら腹裡にして寝を安くし給はず汚きをも穢とし給はずその血脈の乳を呑みては父の恩の高きを知らず母の恵の深きを知らず漸く長け来たりて是れを覚りて恩恵に報い奉らむとすると雖も仰げば高き久方の天津虚空の弥遠に限りもあらぬ荒金の大地の底のそれとだに量りも敢へぬ尊恩恵に報い奉らむ事難かるべし尚ほ我が父にも父母在り我が母にも父母在りその父母にも父母在り尚ほその以前の往古の上りたる代の神代の天祖の神達のその本繁き千早振る幾許の数と磐隠れます千々の柱の祖の神の其の御血統の子孫の末を愛で慈しみ給はむ事言の葉草に掛けまくも最も畏き事になむ此の由縁を以て異国の異なる教の異神の異なる道に往惑ふべからず唯天祖の神達の尊き苗胤に生れし身の其の御血統の祖神の他に祈らむ道を知らず尊むべく畏むべく唯只管に祈るべし祈る心も永久に常磐堅磐の神祭をも絶えせで祭り奉らむ誓ひ願はくば天祖の大神と仰ぎ奉る宇宙の元神霊皇大御神の恩頼を弥益々に戴き奉り大神旨を畏み奉りて遠津御祖の神達の践み伝へませる大道の跡を只管に慕ひ奉り臣の正道只一筋に仕へ奉り踏み行ひ垂乳根の親に従ふ御国風の随に同胞睦びて序しく友に交りて信しく家を守りて質しく我が事業を誠しくせむ伏し願はくば心にも図らで犯せし罪科を容赦させ給ひて天祖の神達の苗裔の吾れの我が裔の子孫の末に到るまで家をも身をも守護り給ひ幸はへ給ひ弥永久に常磐木の弥繁りに茂らしめ給ひ弥栄えに栄えしめ給へと申す事を聞こし食せと恐こみ恐こみも白す
神道大意詞
夫れ神とは天地に先立ちて而も天地を定め陰陽を超えて而も陰陽を成す天地に在りては神と云ひ万物に在りては霊と云ひ人に在りては心と云ふ心とは神なり故に神は天地の根元万物の霊性人倫の運命なり当に知る心は即ち神明の
舎形は天地と同根たる事を
明光照頂詞
凡そ神は正直を以て先となす正直は清浄を以て本となす清浄は心に正さを失はず物を穢さず大道を守り定準を専らにす是を以て明光頂を照らし霊徳掌に入る 願を成して 何ぞ成らざらんや 万事は一心の作なり時々奉行して面々怠ることなかれ
一念未生詞
一念未生の処即ち天津祝詞の太祝詞なり我が一心は即ち天地と観ずべし神我が心に入る我も亦神の御内証に入るや明鏡なり無心無念の祓なり此くの如く無念無想にして神に向へば即ち吾れ神明と共に同じく一切の祈願成就すること円なり即ち如実に自心を知るの神道にして我れ入り我に入るの観なり
表参道