表参道

延喜式(えんぎしき)祝詞(のりと)

 

大殿祭(おほとのほかひ)六月十二日・十二月十二日

高天原(たかまのはら)神留(かむづ)まり()皇親(すめむつ)神魯企(かむろぎ)神魯美(かむろみ)(みこと)(もち)て (すめ)御孫之(みまの)(みこと)天津(あまつ)高御座(たかみくら)()せて 天津(あまつ)(しるし)(つるぎ)(ががみ)(ささ)()(たま)ひて (こと)寿()ぎ〔古語(ふること)にコトホギと云ふ。寿詞(ほぎこと)()ふは(いま)寿觴(さかほがひ)(ことば)(ごと)し〕()たまひしく

(すめ)()宇都(うづ)御子(みこ)(すめ)御孫之(みまの)(みこと) ()天津(あまつ)高御座(たかみくら)()して 天津(あまつ)日嗣(ひつぎ)(よろづ)千秋(ちあき)長秋(ながあき)に 大八洲(おほやしま)(とよ)葦原(あしはらの)瑞穂(みづほ)()(くに)安國(やすくに)(たひら)けく知食(しろしめ)せと 言寄(ことよ)さし(まつ)(たま)ひて 天津(あまつ)御量(みはかり)(もち)て 事問(ことと)ひし磐根(いはね)()()ち・(くさ)可岐葉(かきは)をも(こと)()めて 天降(あまくだ)(たま)ひし食國(をすくに)(あめ)(した)と 天津(あまつ)日嗣(ひつぎ)知食(しろしめ)(すめ)御孫之(みまの)(みこと)御殿(おほとの)を (いま)奥山(おくやま)大峡(おほを)小峡(をを)()てる()を 齋部(いむべ)(いむ)(をの)(もち)()()りて 本末(もとすゑ)をば(やま)(かみ)(まつ)りて (なか)()()()()て 齋鋤(いみすき)(もち)齋柱(いみばしら)()てて 皇御孫之命(すめみまのみこと)天之(あめの)御翳(みかげ)日之(ひの)御翳(みかげ)と (つく)(つか)(まつ)れる瑞之(みづの)御殿(みあらか) 汝屋船(いましやふねの)(みこと)に 天津(あまつ)奇護(くすしいはひ)(ごと)(もち)て (こと)寿()(しづ)(まを)さく ()()()大宮地(おほみやどころ)底津磐根(そこついはね)(きは)み 下津綱根(したつつなね) 波府虫(はふむし)(わざはい)()く 高天原(たかまのはら)は 青雲(あをくも)(たなび)(きは)み (あめ)血垂(ちだり)()(とり)(わざはひ)()く ()(かた)めたる(はしら)(けた)(はり)()(まど)(きか)(うご)()(こと)()く (ひき)(むす)べる葛目(つため)(ゆる)び (とり)()ける(くさ)(そそ)()く 御床(みゆか)都比(つひ)佐夜伎(さやぎ) 夜女(よめ)伊須(いす)須伎(すき) 伊豆(いづ)都志伎事(つしきこと)()く (たひら)けく(やすら)けく(まも)(まつ)(かみ)御名(みな)(まを)さく ()船久久(ふねくくの)(ちの)(みこと)()船豐宇気(ふねとようけ)(ひめの)(みこと)と 御名(みな)をば(たた)(まつ)りて 皇御孫(すめみまの)(みこと)御世(みよ)堅磐(かちは)常磐(ときは)(まも)(まつ)り 五十橿(いかし)御世(みよ)()らし御世(みよ)に 田永(たなが)御世(みよ)(さきは)(まつ)るに()りて 齋玉作(いむたまつくり)()が 持齋(もちゆ)まはり 持浄(もちきよ)まはり (つく)(つか)へまつれる瑞八(みづのや)尺瓊(さかに)御吹(みふ)きの五百(いほ)都御統(つみすまる)(たま)に 明和幣(あかるにぎて)曜和幣(てるにぎて)()けて 齋部(いむべの)宿禰(すくね)(それがし)弱肩(よわかた)に 太襁取(ふとだすきとり)()けて (こと)寿()(しづ)(まつ)(こと)()()ちむ(こと)をば 神直日(かむなほびの)(みこと)大直日(おほなほびの)(みこと) ()(なほ)見直(みなほ)して (たひら)けく(やすら)けく知食(しろしめ)せと(まを)
 詞別(ことわ)きて(まを)さく 大宮(おほみやの)(めの)(みこと)御名(みな)(まを)(こと)は 皇御孫(すめみまの)(みこと)(おな)殿(との)(うら)(ふさが)()して (まゐ)()(まか)()(ひと)(えら)()ろし(かみ)(たち)()須呂許比(すろこひ)阿礼比(あれび)()すを 言直(ことなほ)(やは)()して 皇御孫(すめみまの)(みこと)(あした)御膳(みけ)(ゆふべ)御膳(みけ)(つか)(まつ)比礼懸(ひれか)くる伴緒(とものを)襁懸(たすきか)くる(ともの)()を、()(まがひ)(あし)(まがひ)()さしめずて 親王(みこたち)諸王(おほきみたち)諸臣(まへつきみたち)百官人(もものつかさのひと)(ども)を (おの)乖乖在(むきむきあ)らしめず ()しき(こころ)(きたな)(こころ)()く (みや)(すす)めに(すす)め (みや)(つと)めに(つと)めしめて 咎過(とがあやまち)()らむをば 見直(みなほ)()(なほ)()して (たひら)けく(やすら)けく(つか)(まつ)らしめ()すに()りて 大宮(おほみやの)(めの)(みこと)御名(みな)を 稱辭竟(たたへごとを)(まつ)らくと(まを)

御門祭(みかどほかひ)六月十二日・十二月十二日

櫛磐窓(くしいはまどの)(みこと)豐磐窓(とよいはまどの)(みこと)御名(みな)(まを)(こと)は 四方(よも)

内外(うちと)御門(みかど)に 湯津(ゆつ)磐村(いはむら)(ごと)(ふさが)()して 四方(よも)四角(よすみ)より(うと)(あら)()天能麻(あめのま)我都比(がつひ)()(かみ)()はむ悪事(まがこと)に 相麻(あひま)自許利(じこり) 相口会(あひくちあ)(たま)事尤(ことな)く (うへ)より()かば(うへ)(まも)り (した)より()かば(した)(まも)り ()(ふせ)(はら)()り ()()()して (あした)には(かど)(ひら)き (ゆふべ)には(かど)()てて (まゐ)()(まかり)(いづ)(ひと)()()(しろ)しめし 咎過在(とがあやまちあ)らむをば 神直備(かむなほび)大直備(おほなおび)見直(みなほ)()(なほ)()して (たひら)けく(やすら)けく(つか)(まつ)らしめ(たま)ふが(ゆゑ)に、豐磐窓(とよいはまどの)(みこと)櫛磐窓(くしいはまどの)(みこと)と 御名(みな)稱辭竟(たたへごとを)(まつ)らくと(まを)

六月(みなづきの)(つごもりの)大祓(おほはらへ)十二月(しはす)(これ)(なら)へ〕

六月晦日・十二月晦日

 

(うごな)はり()べる親王(みこたち)諸王(おほきみたち)諸臣(まへつきみたち)百官人(もものつかさのひと)(ども)(もろもろ)()(たま)へよと(のたま)
 天皇(すめら)朝廷(みかど)(つか)(まつ)比礼挂(ひれか)くる伴男(とものを)手襁挂(たすきか)くる伴男(とものを)靫負(ゆきお)伴男(とものを)(たち)()伴男(とものを)伴男(とものを)八十(やそ)伴男(とものを)(はぢ)めて 官官(つかさづかさ)(つか)(まつ)(ひと)(ども)の (あやま)(をか)しけむ雑雑(くさぐさ)(つみ)を 今年(ことし)六月(みなづき)(つごもり)大祓(おほはらへ)(はら)(たま)(きよ)(たま)(こと)を (もろもろ)()(たま)へよと(のたま)

高天原(たかまのはら)神留(かむづま)()皇親神(すめむつかむ)漏岐(ろぎ)神漏美(かむろみ)命以(みこともち)八百万(やほよろづ)(かみ)(たち)神集(かむつど)へに(つど)(たま)ひ 神議(かむはか)りに(はか)(たま)ひて ()皇御孫之命(すめみまのみこと)は (とよ)葦原乃水(あしはらのみづ)穂之(ほの)(くに)を 安國(やすくに)(たひら)けく知食(しろしめ)せと事依(ことよ)さし(まつ)りき
 如此(かく)()さし(まつ)りし國中(くぬち)に 荒振神(あらぶるかみ)(たち)をば 神問(かむと)はしに()はし(たま)ひ 神掃(かむはら)ひに(はら)(たま)ひて 語問(ことと)ひし磐根(いはね)()(たち)(くさ)垣葉(かきは)をも(こと)()めて 天之(あまの)磐座(いはくら)(はな)ち 天之(あまの)八重雲(やへぐも)伊頭(いつ)千別(ちわ)きに千別(ちわ)きて (あま)(くだ)()さし(まつ)りき
 如此依(かくよ)さし(まつ)りし四方(よも)國中(くになか)と 大倭日(おほやまとひ)高見(だかみ)()(くに)安國(やすくに)(さだ)(まつ)りて 下津磐根(したついはね)宮柱太(みやばしらふと)()()て 高天原(たかまのはら)千木(ちぎ)(たか)()りて 皇御孫之命(すめみまのみこと)美頭(みづ)御舎仕(みあらかつか)(まつ)りて 天之(あまの)御蔭(みかげ)日之(ひの)御蔭(みかげ)(かく)()して 安國(やすくに)(たひら)けく知食(しろしめ)さむ國中(くぬち)に ()()でむ天之益人(あまのますひと)()が (あやま)(をか)しけむ雑雑(くさぐさ)罪事(つみごと)は 天津罪(あまつつみ)と 畔放(あはなち)溝埋(みぞうめ)樋放(ひはなち)頻蒔(しきまき)串刺(くしさし)生剥(いきはぎ)逆剥(さかはぎ)屎戸(くそと) 許許太久(ここだく)(つみ)天津罪(あまつつみ)()()けて 國津罪(くにつつみ)とは 生膚斷(いきはだたち)死膚斷(しにはだたち)白人(しろひと)()久美(くみ)(おの)母犯(ははをか)せる(つみ)(おの)子犯(こをか)せる(つみ)(はは)()(をか)せる(つみ)()(はは)(をか)せる(つみ)(けもの)(をか)せる(つみ)昆虫(はふむし)(わざはひ)高津神(たかつかみ)(わざはひ)高津鳥(たかつとり)(わざはひ)(けもの)倒し(たふし) 蠱物為(まじものせ)(つみ) 許許太久(ここだく)罪出(つみい)でむ
 如此出(かくい)でば 天津(あまつ)宮事以(みやごともち)て 大中(おほなか)(とみ) 天津(あまつ)金木(かなぎ)本打切(もとうちき)末打斷(すゑうちた)ちて 千座(ちくら)置座(おきくら)()()らはして 天津(あまつ)(すが)()本刈(もとか)()末刈(すゑか)()りて 八針(やはり)取辟(とりさ)きて 天津(あまつ)祝詞(のりと)(ふと)祝詞事(のりとごと)()
 ()()のらば 天津神(あまつかみ)天磐門(あまのいはと)()(ひら)きて 天之(あまの)八重雲(やへぐも)伊頭(いつ)千別(ちわ)きに千別(ちわ)きて聞食(きこしめ)さむ 國津神(くにつかみ)高山(たかやま)(すゑ) 短山(ひきやま)(すゑ)(のぼ)()して 高山(たかやま)伊惠理(いほり) 短山(ひきやま)伊惠(いほ)()()()けて聞食(きこしめ)さむ
 如此(かく)(きこし)()してば 皇御孫之命(すめみまのみこと)朝廷(みかど)(はぢ)めて 天下(あめのした)四方(よもの)(くに)には (つみ)()(つみ)()らじと 科戸之風(しなとのかぜ)天之(あまの)八重雲(やへぐも)()(はな)(こと)(ごと)く (あした)御霧(みぎり)(ゆふべ)御霧(みぎり)を 朝風夕風(あさかぜゆふかぜ)()(はら)(こと)(ごと)く 大津(おほつ)()()大船(おほふね)を ()()(はな)(とも)()(はな)ちて 大海原(おほみのはら)()(はな)(こと)(ごと)く 彼方(をちかた)繁木(しげき)(もと)を 焼鎌(やきがま)敏鎌以(とがまもち)て 打掃(うちはら)(こと)(ごと)く (のこ)(つみ)()らじと (はら)(たま)(きよ)(たま)(こと)を 高山(たかやま)(すゑ) 短山(ひきやま)(すゑ)より 佐久(さく)那太理(なだり)()ちたぎつ速川(はやかわ)()()瀬織津(せおりつ)(ひめ)()(かみ) 大海原(おほみのはら)()()でなむ
 如此(かく)()()()なば (あら)(しほ)(しほ)八百道(やほぢ)八鹽道(やしほぢ)(しほ)八百(やほ)(あひ)()速開都(はやあきつ)(ひめ)()(かみ) ()可可呑(かかの)みてむ
 如此可可(かくかか)()みてば 気吹戸(いぶきど)()気吹(いぶき)戸主(どぬし)()(かみ) (ねの)國底之(くにそこの)(くに)気吹(いぶ)(はな)ちてむ
 如此(かく)気吹(いぶ)(はな)ちてば (ねの)國底之(くにそこの)(くに)()(はや)佐須(さす)良比(らひめ)()(かみ) ()佐須(さす)良比失(らひうしな)ひてむ
 如此失(かくうしな)ひてば 天皇(すめら)朝廷(みかど)(つか)(まつ)官官(つかさづかさ)(ひと)(ども)(はぢ)めて 天下(あめのした)四方(よも)には 今日(けふ)より(はぢ)めて(つみ)()(つみ)()らじと 高天原(たかまのはら)(みみ)()()てて()(もの)と 馬牽(うまひ)()てて 今年(ことし)六月(みなづき)晦日(つごもり)夕日(ゆふひ)(くだち)大祓(おほはらへ)に (はら)(たま)(きよ)(たま)(こと)(もろもろ)()(たま)へよと(のたま)
 ()(くに)卜部(うらべ)(ども) 大川道(おほかはぢ)()退(まか)()でて(はら)()れと(のたま)

 

東文忌(やまとのふみの)寸部(いみきべ) 献横刀時(たちをたてまつるとき)(じゅ)西文部(かみちのみんべ)(これ)(なら)へ〕

六月晦日・十二月晦日

(つつし)みて()
 (わう)天上帝(てんじゃうたい) 三極(さんごく)大君(だいくん) 日月(にちぐぁつ)星辰(しゃうしん) 八方(はちほう)諸神(しょじん) ()(みゃう)司籍(しじゃく) (ひだり)東王父(とうわうぶ) (みぎ)西王母(さいわうも) 五方(ごほう)五帝(ごたい) 四時(しじ)四氣(しけ) (ささ)ぐるに祿人(ろくじん)(もっ)てし 禍災(くゎさい)(のぞ)かむことを()
 (ささ)ぐるに金刀(こんたう)(もっ)てし 帝祚(たいそ)()べむことを()
 (しゅ)()はく (ひむがし)扶桑(ふさう)(いた)り 西(にし)虞淵(ぐえん)(いた)り (みなみ)炎光(えんくゎう)(いた)り (きた)弱水(にゃくすゐ)(いた)れり 千城(せんじゃう)百國(ひゃくこく) 精治(しゃうじ)万歳(ばんぜい) 万歳(ばんぜい) 万歳(ばんぜい)

 

鎮火祭(ひしづめのまつり)六月吉日・十二月吉日

高天原(たかまのはら)神留(かむづま)()皇親神(すめむつかむ)漏義(ろぎ)神漏美(かむろみ)命持(みことも)ちて 皇御孫(すめみまの)(みこと)(とよ)葦原(あしはら)乃水穂(のみづほの)(くに)安國(やすくに)(たひら)けく知食(しろしめ)せと 天下(あまくだ)()さし(まつ)りし(とき)に 事寄(ことよ)さし(まつ)りし天都詞(あまつのりとの)太詞事(ふとのりとごと)(もち)(まを)さく
 (かむ)伊佐奈伎(いざなき)伊佐(いざ)奈美(なみ)()(みこと) F(いもせ)二柱(ふたはしら)嫁繼(とつ)(たま)ひて (くに)八十(やそ)(くに)(しま)八十嶋(やそしま)()(たま)ひ 八百万神(やほよろづのかみ)(たち)()(たま)ひて 麻奈(まな)弟子(おとご)火結神(ほむすびのかみ)()(たま)ひて 美保(みほ)止焼(とや)かえて石隠(いはがく)()して (よる)七日(なのか)(ひる)七日(なのか) ()をな見給(みたま)ひそ ()F(なせの)(みこと)(まを)(たま)ひき ()七日(なのか)には()らずて (かく)()事奇(ごとくす)しとて ()そなはす(とき)に ()()(たま)ひて 御保(みほ)()()かえ()しき 如是(かか)(とき)に ()F(なせの)(みこと)()見給(みたま)ふなと(まを)すを ()見阿(みあ)波多(はた)()(たま)ひつと(まを)(たま)ひて ()F(なせの)(みこと)上津(うはつ)(くに)知食(しろしめ)すべし ()下津(したつ)(くに)()らさむと(まを)して 石隠(いはがく)(たま)ひて ()美津(みつ)枚坂(ひらさか)(いた)()して(おも)ほし()さく ()F(なせの)(みこと)知食(しろしめ)上津国(うはつくに)に 心悪(こころあ)しき()()()きて()ぬと(のたま)ひて (かへ)()して (さら)()()みたまふ 水神(みづのかみ)(ひさこ)川菜(かはな)埴山(はにやま)(ひめ) 四種(よくさ)(もの)()(たま)ひて ()(こころ)()しき()心荒(こころあら)びるは(みづ)(ひさこ)埴山(はにやま)(ひめ)川菜(かはな)()ちて(しづ)(まつ)れと事教(ことをし)(さと)(たま)ひき
 (これ)()りて稱辭竟(たたへごとを)(まつ)らば 皇御孫(すめみま)朝廷(みかど)御心(みこころ)一速(いちはや)(たま)はじと()て (たてまつ)(もの)は 明妙(あかるたへ)照妙(てるたへ)和妙(にぎたへ)荒妙(あらたへ)五色物(いつつのいろのもの)(そな)(まつ)りて 青海原(あをみのはら)()(もの)は 鰭廣物(はたのひろもの)鰭狭物(はたのさもの) 奥津(おきつ)海菜(もは)邊津(へつ)海菜(もは)(いた)るまでに 御酒(みき)(みか)()(たか)()り (みか)腹満(はらみ)(なら)べて 和稲(にごしね)荒稲(あらしね)(いた)るまでに 横山(よこやま)(ごと)()高成(たかな)して 天津(あまつ)祝詞(のりと)(ふと)祝詞事(のりとごと)(もち)て 稱辭竟(たたへごとを)(まつ)らくと(まを)

 

道饗祭(みちあへのまつり)六月吉日・十二月吉日

高天(たかま)之原(のはら)事始(ことはじ)めて 皇御孫之命(すめみまのみこと)稱辭竟(たたへごとを)(まつ)る 大八(おほや)(ちまた)湯津(ゆつ)磐村(いはむら)(ごと)(ふさが)()皇神(すめがみ)(たち)(まへ)(まを)さく 
 八衢(やちまた)比古(ひこ)八衢(やちまた)比売(ひめ)久那斗(くなと)御名(みな)をば(まを)して辭竟(ことを)(まつ)らくは 根國底(ねのくにそこの)(くに)より(あら)(うと)(きた)らむ(もの)に 相率(あひしたが)相口會(あひくちあ)ふる(こと)()くて (した)より()かば(した)(まも)り (うへ)より()かば(うへ)(まも)り ()(まもり)()(まもり)(まも)(まつ)(いは)(まつ)れと (たてまつ)幣帛(みてぐら)は 明妙(あかるたへ)照妙(てるたへ)和妙(にぎたへ)荒妙(あらたへ)(そな)(まつ)り 御酒(みき)(みか)()(たか)()り (みか)腹満(はらみ)(なら)べて (しる)にも(かび)にも 山野(やまぬ)()(もの)は ()和物(にこもの)()荒物(あらもの) 青海原(あをみのはら)()(もの)は (はた)廣物(ひろもの)(はた)狭物(さもの) 奥津(おきつ)海菜(もは)邊津(へつ)海菜(もは)(いた)るまでに 横山(よこやま)(ごと)()()らはして(たてまつ)宇豆(うづ)幣帛(みてぐら)を (たひら)けく聞食(きこしめ)して 大八(おほや)(ちまた)湯津(ゆつ)磐村(いはむら)(ごと)(ふさが)()して 皇御孫(すめみまの)(みこと)堅磐(かちは)常磐(ときは)(いは)(まつ)り 茂御世(いかしみよ)(さきは)(まつ)(たま)へと(まを)
 (また)親王(みこたち)(おほきみ)(たち)(まへつきみ)(たち)百官人(もものつかさのひと)(ども) 天下(あめのした)公民(おほみたから)(いた)るまでに (たひら)けく(いは)(たま)へと 神官(かむづかさ) 天津(あまつ)祝詞(のりと)(ふとし)祝詞事(のりとごと)(もち)て 稱辭竟(たたへごとを)(まつ)らくと(まを)

 

大嘗祭(おほにへのまつり)十一月中卯日

(うごな)はり(はべ)神主(かむぬし)祝部(はふりべ)等諸(らもろもろ)()(たま)へよと(のたま)
 高天原(たかまのはら)神留(かむづま)()皇睦(すめむつ)神漏伎(かむろぎ)神漏(かむろ)()(みこと)(もち)て 天社國社(あまつやしろくにつやしろ)()()せる皇神(すめがみ)(たち)(まへ)(まを)さく 今年(ことし)十一月(しもつき)中卯日(なかつうのひ)に 天都御食(あまつみけ)長御食(ながみけ)遠御食(とほみけ)と 皇御孫命(すめみまのみこと)大嘗(おほにへ)聞食(きこしめ)さむ(ため)(ゆゑ)に 皇神(すめがみ)(たち) 相宇(あひう)豆乃比(づのひ)(まつ)りて 堅磐(かちは)常磐(ときは)(いは)(まつ)り 茂御世(いかしみよ)(さきは)(まつ)らむと()さして 千秋(ちあき)五百秋(いほあき)(たひら)けく(やすら)けく聞食(きこしめ)して (とよ)(あか)りに(あか)()さむ皇御孫命(すめみまのみこと)宇豆(うづ)幣帛(みてぐら)を 明妙(あかるたへ)照妙(てるたへ)和妙(にぎたへ)荒妙(あらたへ)(そな)(まつ)りて 朝日(あさひ)豐榮登(とよさかのぼり)稱辭竟(たたへごとを)(まつ)らくを(もろもろ)()(たま)へよと(のたま)
 事別(ことわ)きて 忌部(いむべ)弱肩(よわかた)(ふと)襁取挂(だすきとりか)けて 持由麻波(もちゆまは)利仕(りつか)(まつ)れる幣帛(みてぐら)を 神主(かむぬし)祝部(はふりべ)() ()けたまはりて (こと)()ちず(ささ)()ちて(たてまつ)れと(のたま)

 

御魂(みたま)齋戸(いはひど)(しづ)むる(まつり)十二月吉日

中宮(きさきのみや)春宮(みこのみや)(いはひ)戸祭(どのまつり)(また)(おな)じくせよ〕
高天(たかま)之原(のはら)神留(かむづま)()皇親神(すめむつかむ)漏伎(ろぎ)神漏美(かむろみ)(みこと)(もち)て 皇御孫之命(すめみまのみこと)(とよ)葦原(あしはら)能水穂(のみづほの)(くに)安國(やすくに)(さだ)(まつ)りて 下津磐根(したついはね)宮柱太(みやはしらふと)()()て 高天(たかま)之原(のはら)千木(ちぎ)(たか)()りて 天之(あまの)御蔭(みかげ)日之(ひの)御蔭(みかげ)稱辭竟(たたへごとを)(まつ)りて (たてまつ)御衣(みそ)上下(かみしも)(そな)(まつ)りて 宇豆(うづ)幣帛(みてぐら)明妙(あかるたへ)照妙(てるたへ)和妙(にぎたへ)荒妙(あらたへ)五色物(いつつのいろのもの) 御酒(みき)(みか)()(たか)()り (みか)(はら)()(なら)べて 山野(やまぬ)(もの)甘菜(あまな)辛菜(からな) 青海原(あをみのはら)の物は(はた)廣物(ひろもの)(はた)狭物(さもの) 奥津(おきつ)海菜(もは)邊津(へつ)海菜(もは)(いた)るまでに 雑物(くさぐさのもの)横山(よこやま)(ごと)()高成(たかな)して(たてまつ)宇豆(うづ)幣帛(みてぐら)を 安幣帛(やすみてぐら)足幣帛(たるみてぐら)(たひら)けく聞食(きこしめ)して(すめら)朝廷(みかど)を 常磐(ときは)堅磐(かちは)(いは)(まつ)り 茂御世(いかしみよ)(さきは)(まつ)(たま)ひて ()十二月(しはす)より(はぢ)めて (きた)十二月(しはす)(いた)るまでに (たひら)けく御坐所(おはしましどころ)御坐(おはしま)さしめ(たま)へと 今年(ことし)十二月(しはす)(それ)()に (いは)(しづ)(まつ)らくと(まを)

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